新内 相模派家元 富士松延治太夫
記念演奏会

 舞台風景1 
相模の祝い(相模派祝い唄) 【 相模の祝い(相模派祝い唄) 】

筧槇二作詞。富士松延治太夫作曲。

社中の祝い唄で春夏秋冬、新年を唄いこめた唄です。

明烏後正夢 (しのび寝) 【 明烏後正夢 (しのび寝) 】

三味線、富士松藤昇は、延治太夫が三味線を弾く時の芸名です。

この曲は前の「夢泡雪」の後編ともみるべきもので、廓を抜け出た時次郎と、浦里の二人が、深川猿江の慈眼寺まで辿り着き、住職が俗縁の伯父にあたるので、密かに後事を書置きして心中し、一旦絶命したのが、経文の功徳と所持した小烏丸の名刀の威徳で蘇るので、ついに夫婦の契りを結ぶという、めでたい筋の浄瑠璃である。作者は富士松中興の祖といわれた4代目の家元富士松魯中で、新内の道行物としては珍しい曲である。
傾城三度笠 (新口村) 【 傾城三度笠 (新口村) 】

筋は大阪淡路町の飛脚問屋亀屋の養子忠兵衛が新町槌屋の抱え、梅川に馴染み、お定まりの金にゆきずまり、300両の為替金の封印を切り梅川を身請けし2人相携えて廓を出、奈良の旅籠や三論の茶屋と廿日ばかり諸方をうろつき、ついに親里新口村へ入込み旧知の農夫忠三郎方に忍び、ここで忠兵衛の実父孫右衛門と余所ながらの対面をするまで。
籠釣瓶花街酔醒 (吉原百人切り) 【 籠釣瓶花街酔醒 (吉原百人切り) 】

野州佐野の絹職人次郎左衛門は、下男治六とともに吉原見物のとき、花魁兵庫屋八ッ橋の美しい道中姿に、魂を奪われる。以来、夢中になって吉原に通い詰め、ついに八ッ橋の身請け話にまで漕ぎつけた。しかし、八ッ橋の親判をしている遊び人釣鐘の権八が、引手茶屋の立花屋に金を無心して断られた腹いせに八ッ橋の情人繁山栄之丞をたきつけたので、責められた八ッ橋は切羽詰って満座の中で次郎左衛門に愛想尽かしをする。仲間の手前も面目を失った次郎左衛門は悲噴の涙をこらえて故郷へ帰る。家伝の「籠釣瓶」という村正の刀を持って再び江戸へ出、恨み深き八ッ橋に再会して一刀のもとに斬り、なおも大勢の人を相手に兇刀をふるう。
明烏夢泡雪 (雪責め) 【 明烏夢泡雪 (雪責め) 】

この曲は、江戸三河島近くの田んぼで浅草蔵前の伊勢屋の養子伊之助が、吉原の遊女三芳野と心中した事件を浄瑠璃に仕組んだもので、作者は初代鶴賀若狹椽である。
下の巻き雪責めは、内橙で時次郎を我が部屋に引き入れたという罪で、霏々と降り積む雪中へ浦里を引き据え、遣手と亭主が交々折檻するが、浦里が強情を張って時次郎と切れるといわないので、今度はかむろのみどりを責めて浦里を苦しめる。そうして、おためごかしに意見を加えておいて、亭主は屋内へ引き込むと、いつの間にか時次郎が塀を乗り越して忍び込み、浦里と神室を助け、そのまま手に手を取って廓を走り出るという筋で、劇的情調の場面である。
新名取披露 【 新 名 取 披 露 】

新しいお名取さんの紹介です。一人ずつ本名と芸名と大事な顔を皆さんにご紹介いたしました。
手ぬぐい蒔き 【 手 ぬ ぐ い 蒔 き 】

この日のために後ろの皆さんにももらっていただけるように、みんな遠くに投げる練習をしていたそうです。頭に直撃!!なんて方はいらっしゃったのでしょうか??でもなにか良いことが起こりそうですねぇ。記念の手ぬぐいを取ることができた方、できなかった方にも楽しんでいただけたと思っています。この手ぬぐいには投げた本人の名前が入っているそうです。
湯島の白梅 (湯島天神境内) 【 湯島の白梅 (湯島天神境内) 】

恋娘昔八丈 (城木屋の段) 【 恋娘昔八丈 (城木屋の段) 】

享保年間にあった白子屋騒動を48年後の安永4年9月、松井貫四、吉田角丸が操浄瑠璃に仕込んで江戸下記座に上場した。城木屋の荒筋は、評判娘のお駒が廻り髪結の才三と密かに通じて、末は夫婦と語っていたが、色々の手違いから城木屋の家運が傾きかけたので、余儀なく喜蔵という持参金つきの婿を迎えて店の整理をするとの魂胆で、親達はお駒に因果を含めてとにかく祝言だけ済ませてくれというので心ならずも承知すると、その事を下女の口から才三が聞いてお駒の薄情を責めると言うのである。この浄瑠璃が素晴しく流行したので、初代鶴賀若狹椽が新内に移し取って語るようになった。
新内流し 【 新 内 流 し 】

私はこの舞台のセットが一番お気に入りでした。昔の流しの雰囲気が感じられました。

新内節演奏家の営業法の一つ。普通2人1組となって、普通三味線の手と、それより高い調子の三味線(上調子といいます。)この2丁の三味線で合奏し三味線を弾きながら、街頭を歩いていきます。

よばれた時のみ座敷に上がって、または屋外に立って芸を聞かせる。また、流しをすることは、修行の一つでもありました。
舞台風景:落語 【 落 語 】 桂 歌助

富士松延治太夫のお弟子さんです。落語の前座の時からのお付き合いです。

<桂 歌助ホームページ>